トリとネズミ

森には歌が大好きな、色鮮やかなトリがいた
トリは日の出の歌を歌い、朝がくるのを伝えていた

灰色のネズミは、鳥が歌う日の出の歌が好きだった
日の出の歌を聴きたくて、朝がくるのを待っていた

トリは歌う 木々を渡り 呼吸するように そのままに
朝の光が 夜の世界を 色鮮やかに 染めていく


ある日、トリはいなくなる
歌のない朝が、やってくる
目を閉じて、ネズミは思い出す、あの歌を

トリは歌う 木々を渡り 呼吸するように そのままに
朝の光が 夜の世界を 色鮮やかに 染めていく